2012-09-03
2012-09-03
Tag: 雑感
デフレの正体
今回は本の紹介です。債務整理の仕事をしていると、今後の日本の行く末が気になります。
「デフレの正体 経済は「人口の波」で動く」 (角川oneテーマ21)
もうちょっと古くなった(2010年6月発行)かもしれないけど、結構売れた本で、前から持っていたものを最近読み始めてほぼ読み終わりました。
今の日本の構造的な不況は人口が減少していくことにあり、これからも日本の景気はよくなるわけはなく、どうやってじっと我慢していくのかではないかと感じていました。この本は、それについて明快な答えを提示してくれました。
まだ、人口が減っているわけではないのに、なぜ不景気になっているのか。それは、高齢者が増えて生産年齢人口が減っていることによる。総人口は減っていないが、国の活力を支える若者は減っているのです。
結構納得できるところがあって、面白く読めましたが、賛同できない部分も沢山ありました。対策として内需拡大のため、賃金を上げろとか、女性の就業率を上げろといっても、仕事自体がない現在、どうすればいいのでしょう。この本で欠けていると思えるのが、現在の産業が国際競争にさらされてて、産業が空洞化しているということなんじゃないかな。
amazonでの評価も、平均評価がひどく低いわけでないけど、酷評しているものも結構多いですね。それでも、いままでこういう視点から分析した本はなかったので、一度読んでみると面白いです。